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今回は海藻が食品以外にも利用されていたというお話です。
その一つが「藻塩焼き」という塩を作り出す方法です。日本で一番古い製塩方法と言われていて、弥生時代の終わりごろ、海辺に住んで漁猟生活を営んでいた海人(あま)が考え出したものです。
詳しい方法は明らかではないのですが、
「海水のついた海藻(ホンダワラやアラメ)を焼き、その灰を海水で固めて灰塩を作り、そこへ海水を注いで濃い塩水を作る」。あるいは、「海藻を干し、その上から海水を注いで濃い塩水を作り、それを煮詰める」など、いろいろな説があります。
海藻を肥料にするという方法も弥生時代からと言われています。海外でも2世紀のローマ時代の文献に記述があるそうで、古代から世界各地で海藻肥料が使われていたようです。明治時代になって化学肥料が出回るとともにあまり使われなくなっていたのですが、最近になって、化学肥料や農薬の問題から再び海藻肥料が見直されているそうです。
塩をとるためや肥料のためなどの他にももっと意外な使い方もされています。海藻のヌルヌルした粘着力のある成分は糊によく似ていますよね。この成分を利用して漆喰(しっくい)や塗料にも海藻が使われているということはご存知でしたか?
漆喰に使うのは主に岩に生えているフノリを煮て液体にしたもの。漆喰は石灰にフノリとスサ(麻の繊維など)を混ぜて練ったもので、古くは高松塚古墳にも使われています。フノリには防湿性もあるので、壁画の保存にも一役買っているようです。
平安時代には絹織物の糊つけや壁紙を貼るときの糊にもフノリが利用されています。また江戸時代から昭和初期ごろまではフノリは石鹸代わりにもなり、特に日本髪を結った女性の髪を洗うシャンプーとして重宝がられました。脂汚れを落とし、髪に潤いを与え、櫛の通りが滑らかになると好評だったのだそうです。
同じように糊として織物の糊付けや塗料によく利用されたのが寒天の原料オゴノリ。オゴノリの抽出液は、食品や医薬品、化粧品にも利用されています。
食品として栄養も豊富でおいしい海藻ですが、建材や化粧品、医薬品など、とても意外なところでも活躍しているのですね。
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